第6回 シゴデキ先生のスタンス講座「一人で抱えない」

教員としてのスタンス

一人で抱えない

――「任せる」は弱さではなく、設計である

第5回では、

「楽する人ほど続く」 というスタンスについて書きました。

気合に頼らず、

しんどくない形を選ぶ。

続く設計を優先する。

今回は、その延長線にあるテーマです。

「一人で抱えない」

これができるかどうかで、

忙しさの“戻りやすさ”が大きく変わります。


抱え込む先生ほど、真面目で優しい

まず、はっきり言っておきます。

一人で抱え込んでしまう先生は、

手を抜いている人ではありません。

むしろ逆です。

  • 責任感が強い
  • 周りに迷惑をかけたくない
  • 自分がやった方が早いと思っている
  • 子どものことを大切にしている

だから、

「自分がやる」という選択をし続けてしまう。

これは性格の問題ではありません。

環境と考え方の問題 です。


「自分でやった方が早い」は、長期的に損をする

よくある言葉があります。

「自分でやった方が早いから」

短期的には、正しい。

でも、長期的には違います。

自分でやるたびに、

  • 他の人は学ばない
  • 仕組みはできない
  • 次も自分がやることになる

結果として、

仕事が自分に集まり続ける構造 ができます。

これが、

「ずっと忙しい先生」が生まれる原因です。


シゴデキ先生は「仕事を減らす」より「分ける」

シゴデキ先生は、

仕事を抱え込んだとき、こう考えます。

「これは、誰の仕事だろう?」

  • 全部を自分の仕事にしない
  • できる人に分ける
  • 役割として切り出す

ポイントは、

“お願い”ではなく“役割”にすること

「時間があったらやって」

ではなく、

「ここまでを担当してもらう」

この違いで、

仕事はちゃんと回り始めます。


任せるために必要なのは、信頼ではなく基準

「任せたいけど、不安で…」

この気持ちも、よく分かります。

でも、不安の正体は

相手ではなく、基準が曖昧なこと がほとんどです。

  • どこまでやってもらえばOKなのか
  • 失敗したらどうするのか
  • 判断が分かれたらどうするのか

これが決まっていないと、

結局、気になって口を出してしまう。

だから必要なのは、

信頼よりも 基準 です。


子どもに任せることも「抱えない」一つ

一人で抱えない、は

大人同士だけの話ではありません。

子どもに任せる ことも、立派な選択です。

  • 係の仕事
  • 学級の小さなルール
  • トラブルの初期対応

全部を教師が判断しない。

「まず子どもに返す」

という選択肢を持つだけで、

先生の出番は激減します。


任せると、最初は遅くなる

大事な現実も伝えておきます。

任せると、

最初は必ず遅くなります。

  • 説明に時間がかかる
  • ミスが起きる
  • 思った通りに進まない

でも、ここで戻らない。

ここを越えると、

自分がやらなくても進む状態 に変わります。

これを待てるかどうかが、

分かれ道です。


抱えない人ほど、全体を見ている

一人で抱えない先生は、

何もしていないわけではありません。

むしろ、

  • 全体を見て
  • 流れを整えて
  • 必要なところだけ介入する

指揮を取っている 状態です。

プレイヤーであり続けるより、

ディレクターに回る。

これが、

長く続く先生の立ち位置です。


まとめ:「任せる」は逃げではない

最後にまとめます。

一人で抱えないことは、

逃げでも、怠けでもありません。

続けるための設計 です。

  • 仕事を分ける
  • 役割にする
  • 基準を決める
  • 子どもにも与える

これができるほど、

学級も、自分も、安定します。

次回はいよいよ最終回。

第7回「全部変えなくていい」

ここまでのスタンスを、

どうやって現場に落とし込めばいいのか。

最後に、全体をまとめます。

(第7回へ続く)

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